2016年8月14日日曜日

反応を利用した「本当にしたいこと」探索心理実験 その1

笠原敏雄著「幸せを拒む病」(フォレスト出版)の「第4章幸福を素直に受け入れるための方法-“感情の演技”」に「「本当にしたいこと」を探り出す方法」という小見出しがあり、誰でもできるユニークな心理実験法が紹介されています。

感情の演技に本格的に取り組む前に、この「本当にしたいこと」を探り出す心理実験を実施してみました。

1 「本当にしたいこと」を探り出す心理実験

「本当にしたいこと」を探り出す方法」は次のように記述されています。

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「本当にしたいこと」を探り出す方法

しばらく前から、自己実現という言葉がよく聞かれるようになりましたが、自分の本当にしたいことが意識でわかっている人は、実際にはそれほどいないでしょう。

では、それを突き止めるにはどうしたらいいのでしょうか。

それには、大きく分けてふたつの方法があります。

ひとつは、それまで何度も挑戦しながら挫折を繰り返してきたものを思い起こしてみることです。

ところが、この方法では、あまり抵抗のないものしか出てきません。

思いつきもしないようなことは探り出せないのです。

もうひとつの方法は、反応を利用して探り当てるという、私が心理療法の中で日常的に使っている方法です。

これは、反応という客観的指標のいわば応用編です。

反応はこのような形でも利用できるということがおかわりいただけるはずです。

参考までに、その方法を簡単に紹介しておきます。

上図のように、まず、自分の関心を振り返りながら、候補となりそうないくつかの分野を白紙に書き出します。

ただし、これは単なる一例なので、実際には自分なりの項目を選んで列挙してみてください。

そして、1行しか見えないように、2枚の紙で上下を隠し、自分の本当にしたいことはこれだと言い聞かせながら、1行あたり20秒くらいの時間をかけて、紙をずらして、上から順に見ていきます。

ただ見ているだけでよいのです。

これまでの経験ですと、7割前後の人に、そのどこかで眠気、あくび、身体的変化のいずれかの反応が出ます(ただし、これは心理療法をある程度続けた人たちの比率なので、全くの初心者の場合には、この比率はもう少し低いと思います)。

この方法を使った場合には、文字がはっきり見えなくなるという、この方法に沿った反応が出ることもあります。

とりあえず、反応が出たものが自分の本当にしたいことと考えてよいでしょう。

それは、自分にとって意外なものかもしれません。

笠原敏雄著「幸せを拒む病」(フォレスト出版)から引用
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2 自分のしたいことリストの作成

自分のしたいことは常々ブログ記事に「夢リスト」などとして記録してきています。

しかし、よくよく考えると、自分のしたいことが時間の経過とともに変化してきています。

さらに不思議なことに、ある時期に熱中して「有望なテーマ」と考えた興味がいつの間にか「忘れて」しまって、意識に上らなくなっていることに気が付くことがあります。

笠原敏雄著「幸せを拒む病」(フォレスト出版)を読んで薄々気が付くのですが、本当に自分がしたいことが無意識的に後景に押しやられてしまうシステムが自分の中にあるように感じます。

そこで、現在の自分の意識として「したいこと」を思い出してリストアップするのではなく、過去5年半に自分が書いたブログ記事をザット読み返して、過去にしたいと考えたというファクトを確認してリストアップしました。

59項目がリストアップされました。

反応を利用して「本当にしたいこと」を探り出す心理実験用リスト

3 反応を利用して「本当にしたいこと」を探り出す心理実験パソコンソフトの作成

59項目リストを紙で隠して、1項目ずつ眺めるのはあまりに手元がせわしないので、より実験環境が安定するように、パソコンソフトを自作して、パソコンを活用して心理実験を行いました。

59項目を1項目ずつ「眺めて」反応がでるかどうか自分を観察しできるシステムとしました。

具体的には、データベースソフトFile Makerを利用して、クリックするたびに心理実験用リストが1つだけ画面中央に表示され、何か反応が起こればメモできるようにしてあります。

File Makerで構築した心理実験画面 項目1

File Makerで構築した心理実験画面 項目2

4 「本当にしたいこと」を探り出すための心理実験の実施

パソコン画面を見ながら、自分の反応を観察するという実験を行いました。

日常の趣味活動(ブログ記事作成活動)で重要な興味(特段に面白い、発展性のある興味など)に気が付くと反応(睡魔など)が生じることは珍しいことではありません。

しかし、それを心理実験と銘打って行うこと、つまり、自分の反応という内部現象を客観的に観察することがどのような体験になるのか実施するまで検討がつきませんでした。

実際に実験すると、確かに反応がでて、その情報は有用であると感じられる結果となりました。

自分の反応(内部現象)を客観視するということの体験に成功しました。

パソコンを使った実験は成功です。



心理実験結果は次の記事で紹介します。



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